2015年 11月 02日 ( 1 )


 まだ一週間も経っていないのに、ずいぶん前のような気がします
 あれだけ織って、仕立てて、それ以外のこともあれやこれやと考えて
 ようやく初日を迎えたかと思えば、あっという間にその後になって

 溜まりに溜まった不安の塊は、日を追うごとに軽くなり
 いつの間にかその形すら見えなくなって
 眠くならない体が欲しいなんて
 そんなの人じゃなくなっちゃうよ
 でも、僕が知ってるカッコイイ人たちは
 僕がしていないことを当たり前にしている人たち
 決してできないことをしているわけじゃないはずで
 人がやらないことをやっているだけなんだと思う
 だって僕ら、同じ人なんだもの
 それを支えるのはいつも自分
 「姿勢」「意志」それを表す「態度」
 比べず、へりくだることなく
 ただただ、自分の正義を貫けばいいんじゃないか
 バカ正直と言われたら、それを誇りにしようじゃないか
 そんなに難しいことじゃない
 好きなことを、ただただずっと好きでいたいだけ
 好きであるために、できることをしたいだけ

 2週間という会期は、たくさんの可能性を僕にもたらしてくれました
 そして、たくさんの思考の種を落としてくれました。
 
 作品を手にとってくれた方々
 直接、感謝の気持ちを伝えられなかった方々
 それでも僕の作品を連れて帰ってくれた方々
 どこかで会うことができるでしょうか
 作品にはそのための種を小さく植えてあります
 気がついていただけましたか

 今回、作品にお洗濯と取り扱いの表示タグとブランドネームタグをつけました。
 それは作品を世に流通させるために「製品」としてのステージも上げたいという意志の元でした。
 でも、それだけではなくて、僕とあなたの距離を近ずけるための手段でもあったのです。

 お洗濯方法表示タグには以下の文面を記載しています。

 「tsutaeの服は無償でリペアを承っております。」
 
 これは、僕が自分で布を織り、服を仕立てるにあたっての姿勢です。
 そして、その服を日常に置いてくれたあなたとの約束です。
 僕は、物とお金だけのやり取りなんてしたくありません。
 だから、僕の服を着てくれているあなたとは、僕の服を日常に置いてくれるあなたとは、これからもずっとお付き合いをさせていただきたいと思っています。
 着ていてほつれたりしたら直させてください。
 擦り切れ破れたりしたら直させてください。
 まだまだ僕の技術は発展途上です。
 むしろ、知らないことはたくさんあります。
 でも、今、できる限りの仕立てをしています。
 身につけて、心が弾む服でありたい。
 人の喜びが詰まった服でありたい。
 そう思いながら、つくっています。
 でも、至らないこともあると思います。
 着れば着るほど、服に年月が染み込むと思います。
 誤解を恐れずに言えば、ご本人が手を動かして繕うのが一番だと思います。
 でも、もしよければお直しをさせてください。
 あなたと共に過ごした服を、見せてください。 
 僕は時間を元に戻すことはできませんが、新たな命を吹き込むことはできます。 
 過ぎ去ったと思った時間がその服にはきっと宿っているはずです。
 それを見て、感じた気持ちが実は一番のご褒美なのかもしれません。

 「いつかそのタグをつけたことを後悔する日が来るかもよ」

 そう言ってくれた仲間がいました。
 そんな日が来たら、それこそ嬉しいことはないです。
 
 衣食住とはいうけれど、人間食べることが一番最初だよね。
 食べなきゃ生きていけないよね。
 ううん、違うよ。
 そうじゃない。
 食べる前に僕らは服を着ているよ。
 当たり前に服を着ているよ。
 服を身につけなくちゃ生きていけない。
 命が生きてくれないよ。
 だから僕は仕立てたい。
 自分で布を織って、服を仕立てたい。

 僕は今が一番、服を楽しんでいる意識があります。
 ただの流れて行くファッションじゃない。
 でも、めちゃくちゃカッコイイ。
 そしてそれはいつまでも色褪せない魅力を携えている。
 それを生み出すことができる。
 それは僕だけじゃなくて、みんなができる方法なんだ。
 そのこともちゃんと伝えていきたい。

 久しぶりにマフラーを織りました。
 なんだかそんな気がしました。
 もっともっと、もっともっと自由になれる。
 そうありたい。 

 2週間の会期中、ご来場くださった方々、会ってお話しできた方、できなかった方、想いを寄せてくださった方、ありがとうございました。
 今回の場を持つにあたり、僕を紹介してくださった「さをり」店長の加瀬さんに改めて大きな感謝を。
 僕がいない時に、どんな方が来てくださったかをちゃんと伝えてくれて、作品を扱ってくださったスタッフの皆さんに大きな感謝を。
 DM製作に力を貸してくれた仲間に感謝を。
 僕のわがままを止めることなく進ませてくれた手織工房じょうたの仲間たちに感謝を。
 主宰の城達也さんに最大の感謝を。
 
 次の場も決まっています。
 思いっきり、楽しむのみです。
 感謝と思いやりを忘れずに。
 謙虚な心を忘れずに。
 
 


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by pops-fabric | 2015-11-02 07:00 | お知らせ