納品を終えて


 織り上がり後、すぐに納品して欲しいとのことで急いで写真を撮り、ブランドさんの事務所へ。

 デザイナーさんは不在だったのですが、パタンナーの方と少しお話してきました。

 と言っても僕は服飾、アパレル業界については全くの素人。
 むしろ赤子。
 かたやあちら様は学校で服飾を学問として学び、現在は服でご飯を食べている人。
 知識、経験、全てにおいて対等なお話ができるわけもありません。
 いつも僕が勉強させていただくばかりになってしまうのです。

 そんな関係でありながら2シーズン、お付き合いが続いているわけです。
 そしてまた、今回も生地を見て嬉しい反応をいただけました。


 「酒寄さんの織りは民族物や民芸ぽくなくていいですよね。」

  
 これはすごい褒め言葉だなと。
 どれほどの意味が込められているかは分かりませんが、少なくとも僕にはとても大きな自信になる言葉でした。
 そして、いわゆる「手織りの布」に対するイメージがどんなものであるのかを感じました。

 
 ひたすら織り手の自由に織るさをり織り。
 その織り手の自由の先にあるのが民族や民芸ならそれもまた素晴らしいと思います。
 守るべき伝統は確かに存在するし、無くなってはいけないものだとも思います。
 
 ただ僕の織りはそうではなかったんです。

 ただただ、自分自身でありました。
 また、そうであれるように手を動かしています。
 そして、ひたすらに自由でありたいと思っています。
 

 バランスなんて気にすんな。
 

 それぞれが違っていていい。


 やりたいようにやりたいだけやれ。


 あぁしようこうしようが強くなると、いつも僕は僕に問いかけます。

 先が見える世界に行って楽しいのか?
 見たこと無い世界を見たくはないか?

 



 先が見えないことはとても不安です。
 自分がしていることは正しいのか?
 間違っているんじゃないのか?
 人の評価が聞こえるほどに、道は増えて行きます。
 しかし、自分はひとり。
 行く道もひとり分。
 進んだ先にあるのが「答え」で
 今見えるものは「答えの様なもの」でありました。
 人からもらった答えは、「その人の答え」でありました。


 それに気付けた時、何をするかと言ったら、やっぱり進むことでした。
 織ることでありました。

 






 僕の生地が使われた商品が店頭に並ぶ(と言ってもごく少数ですが)時は、またご連絡致します。

 いつも気にかけてくれる皆さま。
 本当にありがとうございます。

 これからも精進致します。

 堅苦しくてごめんちゃい。  
 
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by pops-fabric | 2012-02-18 03:28 | 日常のこと